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・私的ブランド制作日誌 & "猫の集う椅子"コミュニティブログ。また、日々の忘備録なども兼ねる。

革製品をキレイに経年変化させるために。

ゲームとは全く関係ないんですけど、
私は革製品というものが大好きです。

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今使っている財布。
ステレオタイプでなんかアレなんですけど、レッドムーンの財布がやっぱり好き。
革の質が、厚さが、とかそういうのはどうでもいいです。
デザイン系の仕事だったのもあるけど、兎も角デザインが好きなのです。

これは現行のピースメーカーの、
コンチョだけを昔のレッドムーンのものにしてもらった財布。
ちょっとした特注品ですね。
直営のお店で頼んだらやってくれました。

革という素材は、人類最古の素材の一つ。
数千年の時を経て尚、殆ど形を変えること無く、多くの人に愛されてます。

ところで、フェイクレザー(合成皮革)と革の違いが良くわかってない人も多いと思います。
フェイクレザーというのは、樹脂素材等を利用し、人口的に革に近い風合いを実現したもの。
安価で革のようにカビや染みがつくことも無いため、
気軽に利用でき、メンテナンスも容易なので多くの人に親しまれていますね。
両者の特徴をまとめると以下のような感じになります。

・フェイクレザー
・素材が安く、製品の価格も安い。
・素材が安いため、デザインが流行に沿ったものに更新され、豊富である。
・汚れ、水没等に強い。
・メンテナンスの必要が無い。
・劣化が早い。

・レザー
・素材も製品の価格も高い。
・デザインはシンプルなものが多い。
・汚れたり、濡れるのが厳禁。
・定期的なメンテナンスが必要。
・極めて劣化し難い。
・傷は治る。劣化部分もその多くは治る。

フェイクレザーというと、
革好きの間では敬遠されることも多い気がしますが、私は良いと思います。
フェイクレザーという名前から、ニセモノと思われがちですが、
一つの素材としてみた場合、パッと見では革と区別が付かない程のものもありますし、
それでいてデザインが豊富で安い。
なにより雨や汚れを気にせず使えるというのも良いですね。

対して、レザーは兎も角、劣化への異常とも言える耐性ですね。
経年変化を劣化と割り切った場合にはそうもいえませんが、
レザーの製品を選ぶ人は、経年変化を楽しめる人だと思っていますので。
多少の傷、痛みなんかはオイル塗っとけば治りますし、
実際、革製品が劣化で使用不能になった、という記憶がありません。
元が「皮」ですから、引っ張り等に異常に強いので、
本当にベルト、衣服等に向いた素材ですね。

ただし元が「生物の皮膚」なので、汚れが革の中に染みこんでしまうことがあり、
そうなってしまうと中々キレイに染みが取れない、ということもあります。
また価格が高いということや、劣化し難いことから長年使う前提とされた製品が多く、
流行に左右されないシンプルなデザイン、
飽きのこないデザインのものが多いように思います。
それを良しとするか否かは人次第ですね。

最近(?)使われだしたものの中には、リプロダクト・レザー製品というものもあります。
これは古いレザージャケット等から革を切り出し、繋ぎ合わせて服や小物を作っています。
私も一着、リプロダクトレザーのオーバーオールを持っていますが、
パッと見では本当に新品と変わりません。
・・・のわりに価格はかなりお安いので、オススメです。
いい加減着古した衣類をまた新品として作り直すってのも凄いですね。
劣化に強い革製品独特の利用法だと思います。


でまあ本題なんですけど、結構革財布等のスレを見ていると、
「キレイな経年変化をさせるにはどうしたら良いか?」とみなさん考えております。
私もいつも考えております。
というか革財布を使う理由の半分程度は、
"経年変化の楽しさ"だと言っても過言ではありませんので、
そこに注力するのは当たり前ですね。

実際、革財布というものは、ちゃんとしたものを買おうと思ったら、
何万円というのは当たり前の話でして・・・。
私も現在使っているのは7万円の財布です。

中身よりよっぽど高い。

そういった財布を買い、使い続け、経年変化させていく上で、
誰もが"失敗したくない"と思うはずです。
しかしながら、失敗談も目に付きます。

そこでこれまで試行錯誤して得た、
"カッコイイ経年変化"をさせるためのポイントを解説できればと思います。


■ポケットに入れない
財布といえばケツポケ!
みたいなイメージがありますし、実際それで見事なエイジングをされている方も多くいます。
実際、ケツポケすることによるしなり、クタり感はなんともいえない味があります。

が、失敗するケースが多々あると思います。
特に新しいジーンズや衣類の場合ですね。
私自身、そこまでジーンズを長年使うということが無く、結構買い換えます。
そうなると、ケツポケをしているとデニムの顔料が財布に付着してくるんですね。
特に夏場など・・・。
そうなると、ジーンズの顔料はあくまで"青色"ですから、
エイジングした時、ドス黒い茶色になってしまいます。
真新しい財布ならば、青ざめた肌色に・・・。

キレイな飴色、赤茶色のような色にしたければ、ケツポケはしない方が無難です。
もししたければ、最初の半年~1年くらいは控えめにすると良いです。
表面がなめらかになってからならば、なかなか色移りもしませんので。
もしくは、もう色落ちしないようなジーンズを穿くか、
そもそもデニムではない、カーゴパンツ等を穿くかですね。

ケツポケは革そのものの色や傷みもですが、ステッチの色も黒ずんできてしまいますから、
肌身離さずラフに使った方が良いエイジングをする、
という信仰めいた考えもどうかと思っています。
私はラフに使いつつも、気を使って使う、という感じですね。

面倒でなければ、一番良いのは薄手の大き目の手袋(軍手等)の指部分を切り落とし、
それに財布を入れてからケツポケすると良いです。
歩いている間に研磨されるので、表面もツルツルになりますし、
クッタリ感も程よく出てきて、尚且つ汚れも付きません。

あと、一度デニムの色が移ったり、変な色になっても、
その後ケツポケしたりしなければ元の色に戻ってきますので、諦めないで下さい。
これで諦めてしまったんだろうなあ、という財布を古着屋で結構見かけますけど、
本当勿体無いですし、可愛そうです。


■オイルはちゃんと入れる
オイルなんか手の油で十分、という人がいますけど、
人の手だってハンドクリームを塗りますし、そんなことはありません。
全く濡らさなかったり、蒸れない使い方ならばそれでも大丈夫なのかもしれませんが・・・。
私は定期的にオイルを入れています。
なにより、革全体がしなやかになりますので、小さなひび割れもおきにくいです。
乾燥季に唇が割れるのを防ぐためにリップクリームを塗るようなものです。
ちなみに私はジョンソン&ジョンソンベビーオイルを使っています。ラナパーもたまに。
J&Jベビーオイルは・・・人の赤ちゃん用なんですけど、良いです。
どっかの野球選手もグローブに使ってましたね。
水っぽいので、革財布の札入れの内側や小銭入れ、
スプレー瓶にいれればレザージャケット等のオイルアップにも使えます。

またオイル入れすぎると革にコシが無くなるよ?という意見もあります。
確かに一番良いのは、適切なオイルアップであり、
コシが無くなるほど入れるものではないと思いますが、
基本的にはオイルが抜ければ元に戻りますので、そこまで気にすることは無いと思ってます。


■オイルを入れすぎない
かといってオイルを入れすぎる、というのは最悪です。
オイルアップは楽しいので、やりすぎがちですね。
問題なのは、オイルを入れすぎた結果、ベタベタが取れなくなった、というパターン。
この失敗は定期的に投稿されていたと思います。
ちなみに私もやりました。

で、結論としては治ります。
これは革内部に飽和状態でオイルが入っており、
表面を濡れたタオルなどで拭いても、
革の下層から次々オイルが出てきてしまう状態になってます。

この状態を改善するには2通りの方法があります。
まず1つ目の方法は「ただただ使い続ける」
オイルは段々と減ってきますので、ひたすら使い続ける。
しかし一度この状態になってしまうと、むこう2~3ヶ月はベタベタだと思います。

2つ目の方法は水に浸す。
ぬるま湯に1時間くらい浸します。
色素が多少抜けますけど、これは元に戻りますのであまり気にしなくてOKです。
水に浸すと、内部のオイルが相当抜けますので、その後2日くらい置いて乾かします。
この時は絶対に使わない、動かさない。
オイルの抜け具合にもよりますが、
全く油分の無い状態になっていると、革が割れる恐れがあります。
油分は「必要」なものなのです。
乾いたら油分の量をみて、
あんまりカッチリしてるようなら少しオイルを入れて使い始めます。

ここで焦り、乾ききらず水を含んだ状態で上からオイルを入れると「染み」ができます。
この染みは「特別な染み」で、乾いても中々無くなりません。
最終的には自然になくなりますけど、数ヶ月残る場合もあります。
染みが出来たからといって、変にまた水に浸したり、オイルを入れたり悪あがきすると、
それこそめちゃくちゃになってしまい、革に致命的なダメージが蓄積します。

染みが嫌な場合は、十分にしっかり水気が抜けてから、
必要ならオイルを多少入れて使い始めることです。

面倒でなければ、使いながらオイルが抜けるのを待つのが最も良いかもしれませんね。
あと洗濯してしまった場合も同様です。
置いてしっかり乾かし、その後オイルを入れればOKです。

ちなみに一番いけないのは、水を含んだタオルでゴシゴシ拭くこと。
これはオイル抜きには有効だし早いんですけど、
革に対してダメージが相当かかるので、
オイルが抜けても、細かいひび割れが発生したりということがあります。


■染みが出来てしまったら
タオルやティッシュを水に浸して、それを押し付けます。
この時、決してこすらないこと。
水分が中に浸透さえすれば、染みは無くなります。

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赤丸の中の水滴のような跡が染み。
革、特に自然色の革製品は水が付着すると、このような跡が出来てしまいます。
古着屋なんかにいくと、雨に当てられて染みが出来て、
売っちゃったんだろうなあって財布や革製衣類を見かけます。

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ティッシュやタオルを濡らし、押し付け、十分に濡らす。
ポイントは、染みの周りだけを湿らせるのではなく、大胆に湿らせること。
ちょっとこれは濡らしすぎましたが・・
しかしそうすることで、最終的に染みがキレイに消えます。

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乾いてきましたね。

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完全に乾き、染みはなくなりました。

染みは時間が経つと消え難くなる場合もありますので、もし染みが出来てしまったら、
とりあえずコンビ二かなんかのお手洗いで濡らすか、ウェットティッシュを買って湿らせる。
オイルアップは家に帰ってからでも間に合いますからね。

またこの時も同様に、完全に乾いてからオイルを入れる。
水気がある状態でオイルを入れると「取れない染み」が発生します。


■傷が出来てしまったら
傷の修復にはラナパーが便利です。
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傷が出来ても

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ほんの少しラナパーを塗り、その後指の腹で撫でておけば自然に消えます。
ラナパーは表面に薄い皮膜を形成します。
実際に傷は無くなっていなくとも、皮膜で傷が消えたように見え、
皮膜が無くなる頃には傷も無くなってます。

まあ、革製品の小さな擦り傷、切り傷は放っといても自然に消えていくものなんで、
気にしすぎない方が精神的にも良いですね。


■日光に晒す
最初に日光に晒す(少し焼く)をする人と、
しないで完全に自然なエイジングを、という人とに別れると思います。
私の結論としては「少し焼き色が付くまで焼く」です。
こうすることで、多少の汚れがつき難くなったり、目立たなくなるからです。
それに結局、最後はあんまり変わらなくなるので・・・ただこれは好みで。

それと、外においておくことで盗難や、鳥の糞、ネコにかじられたりということが頻発します。
私は実際に鳥の糞とネコにやられてます。
特にネコは草食動物の匂いに敏感なので、牛革の財布等は気になるネコもいるようですね。
鳥の糞は染みになると本当に取り切るのが大変です。
キレイになくなりましたけどね。



「革は生き物」という言葉がありますけど、
あくまで「生物の死骸の一部」であることは変わらない事実です。
が、実際に使ってみると、他の素材とは全く違う性質の素材ですので、
生物とは思いませんが、特別な素材には違いありません。
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持ち主の使い方により、姿も日々変わり続け、
最初は硬くとも、使っていくうちに使い易く柔らかく変化していき、
傷が出来ても自然に消えていきますし、染み、汚れもちゃんとケアすれば無くなってしまう。
埃塗れや、泥塗れになってたベルトなども、洗ってオイルを入れてやれば元に戻る。
その上どんなにハードに使っても摩滅したり引きちぎれたりしない。
なんというか・・凄い素材だなあと関心します。

というわけで「革製品に綺麗な経年変化をさせるコツ」でした。
私自身、ちょこちょこ経年変化スレで質問に答えたりしていたので、
どっかに一度まとめておきたいなと思って記事にした次第です。
このブログ長くやってるのもあって、検索するとかなり上位に出てきますので・・・w
ぐーぐる先生に聞いた人が見てくれると良いなと思いました。
by neko_chair | 2015-11-13 18:04 | Comments(0)